グルメ
ザンギと北海道B級グルメ
〜 肉・肉・肉 〜
日帰りでは行けない北海道各地の味を、「札幌で」食べて帰る。
ザンギを入口に、知らずに食べていた北海道のB級グルメを、
釧路在住の地元目線でご案内します。
ザンギって、何それ?
釧路に住んでいる私にとって、ザンギは「当たり前にそこにあるもの」でした。 居酒屋の1軒目にビールと一緒に、飲んだ後の〆に、家の食卓にも週1、2回。 全国どこにでもある普通の料理だと思っていたんです。
その思い込みが崩れたのは、道外の人に「ザンギって何それ?」と言われたとき。 しかも私の行きつけ「鳥松」が、実はザンギ発祥の店だとあとから知りました。 当たり前の顔をして通っていた店が、発祥の地の元祖だったわけです。
からあげとの違いは、あとでたっぷり語ります。とにかく、北海道に来たらザンギは外せません。
三日間、ダイエットは忘れよう
先に言っておきます。このあと紹介するのは、ザンギ・豚丼・半身揚げ・室蘭やきとり。 見事に肉、肉、肉です。夜の部はビール園でジンギスカン(羊)の食べ放題。
テーマソング「肉・肉・肉」
でも、それでいい。鶏・豚・羊、北海道の肉を札幌で食べ尽くして帰る。 ダイエットは家に帰ってからで十分です。
まずはザンギ ― 唐揚げと何が違う?
「ザンギって、要するにからあげでしょ?」とよく聞かれます。半分正解、半分は違います。
一番の違いは下味です。からあげが塩・こしょうであっさり下味をつけるのに対し、 ザンギは醤油・生姜・にんにくをきかせた甘辛いタレに、しっかり漬け込んでから揚げる。 だから味が濃くて、衣までしっかり効いている。何もつけなくても、それだけでご飯もビールも進みます。
さらに釧路には、揚げたてのザンギにウスターソース系の秘伝のタレをつけて食べる流儀があります。 発祥の店・鳥松がこのスタイルで、骨付きのザンギをこのタレにくぐらせる。 初めて食べると「これは唐揚げじゃない、ザンギだ」と分かります。
道民にとっては、居酒屋で最初に頼む定番であり、家の食卓の常連でもある。 かしこまらず、気軽に。それがザンギとの正しい付き合い方です。
まだある、各地の味を札幌で
ザンギだけじゃありません。北海道には、各地で愛されてきた庶民の味があります。 しかも、わざわざ現地まで行かなくても、その多くは札幌で食べられます。
まず補足を一つ。ここで紹介する中でも、ザンギと豚丼は、札幌ではとても身近です。 ザンギは居酒屋の定番、豚丼は専門店から蕎麦屋・食堂まで幅広くあって、 どちらもランチや1軒目で気軽に食べられます。一方、若鶏の半身揚げと室蘭やきとりは、 お店を狙って行くのがおすすめ。この違いを頭に入れておくと、動きやすいはずです。
もうひとつ、道外の方に知っておいてほしいのが、北海道はとにかく広いということ。 これから紹介する味の「生まれた町」は、じつは札幌からけっこう離れています。 地図で見てもらうと分かりやすいと思うので、まずは距離感を眺めてみてください。 現地まで足を運ぶのはなかなか大変で、だからこそ札幌でまとめて味わうのがちょうどいいんです。
小樽以外は、日帰りするにはちょっと遠め。だからこそ、札幌でまとめて食べるのがおすすめです。
迷ったら、これ
交流会がメインの旅だから、ごはんにあてられる時間は、思っているより短いかもしれません。全部は回れなくて当たり前です。だからこそ、「これだけは」を先に決めておくのがおすすめ。初めての北海道なら、まずはザンギ。がっつりお腹を満たしたいなら豚丼。手づかみで豪快にいきたいなら若鶏の半身揚げ。ちょっと人と違うものを攻めたいなら室蘭やきとり。どれかひとつ選んでおけば、まず外しません。
(豚丼・若鶏の半身揚げ・室蘭やきとりは、このあとくわしく紹介します。)
豚丼(帯広発祥)
帯広で生まれた、北海道のスタミナ食。厚めの豚肉を甘辛いタレにくぐらせ、 炭火で香ばしく焼き上げた一杯です。うなぎの蒲焼きをヒントに考案されたと言われ、 香ばしいタレと肉の食べごたえが主役。今では全道に広がり、専門店から蕎麦屋・街の食堂まで、 札幌でも気軽に食べられます。わざわざ帯広まで行かずとも、本場の炭火焼きにありつける一杯です。
若鶏の半身揚げ(小樽発祥)
鶏の半身を、まるごと豪快に揚げたもの。ザンギが甘辛い下味なのに対し、 こちらは塩こしょうでシンプルに、鶏そのものを味わう一品。手でかぶりつくのが正解です。
室蘭やきとり(室蘭発祥)
名前は「やきとり」ですが、使うのは豚肉。しかも玉ねぎを合わせ、 洋がらしをつけて食べるのが室蘭流です。北海道の他の地域の豚串は長ねぎを使い、 からしはつけないので、この玉ねぎ+洋がらしは室蘭ならでは。 頼んで「やきとりなのに豚!」と驚くところまでがセットです。
いつ食べる? 前泊・解散後・日曜の昼
交流会は7月11日(土)の13時から20時。前泊か翌泊で来るなら、 動ける時間はだいたい決まってきます。シーン別に、開いている店をまとめておきます。
前泊・金曜の夜
いちばん自由が利く時間帯。せっかくならザンギの専門店へ。 札幌駅すぐの「札幌ザンギ本舗」は23:30まで開いていて、QRの英語メニューもあり、初めてでも入りやすい。 大通の「ザンギ一番」は、カウンターで揚げたてが見られる店です。 1軒目にビールとザンギ、くらいの軽い入りがちょうどいい。
土曜・解散後(20時〜)
夜の部はビール園でジンギスカン食べ放題。おなかは満たされているはずなので、ここは無理せず軽く。 遅くまで開く店を選べば安心です。札幌駅の「札幌ザンギ本舗」は23:30まで。 室蘭やきとりの「鳥辰 大通店」も23:30まで開いていて、 玉ねぎと洋がらしの室蘭流を締めの一品にできます。
日曜の昼・帰る前
最後にもう一杯、と思ったら要注意。日曜は休みの店がぽつぽつあります。 「ザンギ一番」は日曜休、室蘭やきとりの「鳥辰」も日曜は15時からで昼は開いていません。 日曜の昼に確実なのは、札幌駅の「札幌ザンギ本舗」(11:30〜)と、 駅直結ステラプレイス6階の「十勝豚丼いっぴん」(11:00〜)。 帰りの時間から逆算して、この2軒あたりが安全です。半身揚げなら、 すすきのの「小樽なると屋 ココノススキノ店」(10:00〜)で、揚げたてを買って帰るのもいい。 もし日曜に営業していれば、すすきのの老舗「豚丼のまむろ」(1971年創業・札幌最古)で豚丼をもう一杯、という手もあります。 ただし日曜の営業と在庫(売り切れ次第終了)は変わりやすいので、開いていたらラッキーくらいの気持ちで、行く前に電話で確認を。
お店の場所を、地図で
ピンは目安の位置です。正確な場所は、各ピンをタップして「Googleマップで見る」からご確認ください。
お店を、1軒ずつ
日曜昼もOK
札幌ザンギ本舗 札幌駅北口店
時間を選ばず頼れる、札幌駅すぐのザンギ専門店。

札幌ザンギ本舗 札幌駅北口店
時間を選ばず頼れる、札幌駅すぐのザンギ専門店。
前泊の夜も、解散後も、日曜の昼も。開いている時間が長く、いつでも頼れる一軒です。
日曜は休み
ZANGI一番
カウンターで揚げたてが見られる専門店。前泊向き。

ZANGI一番
カウンターで揚げたてが見られる専門店。前泊向き。
揚げたてが目の前で見られるザンギ専門店。日曜・祝日は休みなので、前泊の金曜か土曜に。
日曜昼もOK
網焼き十勝豚丼いっぴん ステラプレイス店
札幌駅直結。帰り際に寄れる、炭火の香ばしい豚丼。

網焼き十勝豚丼いっぴん ステラプレイス店
札幌駅直結。帰り際に寄れる、炭火の香ばしい豚丼。
駅直結で、帰り際にサッと寄れます。炭火で香ばしく焼いた豚丼。日曜の昼も開いています。
日曜は要確認
豚丼のまむろ
1971年創業、札幌最古の豚丼専門店。すすきのの老舗個人店です。

豚丼のまむろ
1971年創業、札幌最古の豚丼専門店。すすきのの老舗個人店です。
細切りの豚ロースに、甘めの醤油ダレをからめた昔ながらの札幌スタイル。炭火のいっぴんとはまた違う、老舗ならではのやさしい一杯です。日曜の営業と在庫(売り切れ次第終了)は変わりやすいので、行く前に電話で確認するのがおすすめです。
日曜昼はやってない
室蘭やきとり 鳥辰 大通店
玉ねぎ+洋がらしの室蘭流。解散後の締めに。

室蘭やきとり 鳥辰 大通店
玉ねぎ+洋がらしの室蘭流。解散後の締めに。
「やきとり」なのに豚肉。玉ねぎと洋がらしの室蘭流を、解散後の締めに。※土日は15時開店で、昼はやっていません。
日曜昼もOK
小樽なると屋 ココノススキノ店
若鶏の半身揚げを揚げたてで。持ち帰りも◎。

小樽なると屋 ココノススキノ店
若鶏の半身揚げを揚げたてで。持ち帰りも◎。
小樽名物・若鶏の半身揚げを、すすきので揚げたてで。買って帰ってホテルで、というのもおすすめです。
⚠ 営業時間・価格について
営業時間・定休・価格は変わることがあります(予算はあくまで目安です)。 行く前に、各店の公式サイトやGoogleマップで最新の情報を必ずご確認ください。ちなみに、札幌が本場のこれも
最後にもう一つ。ラーメンサラダ、というものがあります。冷たい麺に野菜をたっぷりのせ、 ごまダレやドレッシングで和えた一皿で、北海道の居酒屋なら定番。 コンビニやスーパーの惣菜コーナーにも当たり前に並んでいます。
面白いのは、これが実は札幌発祥だということ。1980年代に札幌グランドホテルで生まれたと言われますが、 道民の多くは「北海道のもの」だと意識していません。道外の人に出すと「冷やし中華でしょ?」と よく言われますが、別物。冷やし中華が夏の一皿なら、こちらは一年中ある、ドレッシングで和えるサラダです。
肉が続いたあとに、ひんやりしたラーメンサラダはよく効きます。 北海道の居酒屋に入ったら、ぜひ一皿頼んでみてください。
帰ってからも、北海道の味
札幌にいる間に全部は回れなかった。あるいは、帰ってからもあの味をもう一度―― そんなときは、お取り寄せという手があります。うれしいことに、ここまで紹介した味は、 ほとんどが本場の店から直接取り寄せられます。
ザンギなら、釧路の冷凍ザンギ。釧路の名店・さかまるはからあげグランプリの常連で、 家で揚げれば店の味がよみがえります(通販の取り扱いは時期によって変わります)。 揚げるのが面倒なら、札幌・SAPPORO餃子製造所の塩ザンギが、電子レンジで手軽です。
豚丼は、行列店「ぶた丼のとん田」が、店と同じ味を瞬間冷凍した「リトルとん田」を通販しています。 湯せんかレンジで温めるだけ。若鶏の半身揚げは、小樽なると屋が冷凍・真空パックを直送。 トースターで温めれば、あのパリッとした皮が戻ってきます。
室蘭やきとりは、老舗「室蘭やきとり一平」が、やきとりに秘伝のタレを付けたご当地セットを 送ってくれます。玉ねぎたっぷりの室蘭流を家で再現。洋がらしはお好みで添えれば、より本場の味わいに。 そしてラーメンサラダも、発祥の店・札幌グランドホテルのドレッシングが通販で手に入ります。
北海道の味は、思っているより近くにあります。気になったものがあれば、帰ってからでも、ぜひ。
- ザンギ:釧路ザンギ(冷凍各種/楽天で探す) / SAPPORO餃子製造所(塩ザンギ・レンジ調理)
- 豚丼:ぶた丼のとん田「リトルとん田」(公式通販・瞬間冷凍)
- 若鶏の半身揚げ:小樽なると屋(楽天・冷凍真空パック)
- 室蘭やきとり:室蘭やきとり一平(やきとり+秘伝タレのご当地セット)
- ラーメンサラダ:札幌グランドホテルのドレッシング(発祥店の味・Yahoo!ショッピング)
鶏も豚も羊も、食べ尽くして帰ろう
ここまで、ザンギを入口に、北海道のB級グルメを駆け足で紹介してきました。
ザンギ(鶏)、豚丼(豚)、若鶏の半身揚げ(鶏)、室蘭やきとり(豚)。 そして交流会の夜の部で待っている、ビール園のジンギスカン(羊)。 気づけば、鶏も豚も羊も、ひととおり北海道の肉を制覇できる三日間です。 全部は無理でも、気になったものを一つ、二つ。それだけでも、来た甲斐は十分あります。
そして、ここで紹介した味の多くは、私にとっては「当たり前にそこにあるもの」でした。 ザンギも、行きつけの鳥松が発祥の店だということも、道外の人に言われて、あるいは調べてみて、 初めて「そうだったのか」と気づいたものばかり。当たり前すぎて、見えていなかった。
だからこそ、外から来るあなたにこそ、面白がってもらえる気がします。 地元の人間が気づかないまま食べている味を、ぜひ札幌で、味わってみてください。
それでは、7月11日。会場でお会いしましょう。